アンドレアス・カール・シュルツェ

  オープニングパーティ

2000年4月17日(月)ー5月13日(土)
1995年生まれのドイツ人作家、シュルツェの日本での三回目の展覧会である。壁に直接色を塗り重ねていくウォールペインチングから出発した彼は、九〇年年代初頭より、あらかじめ着色してキャンバスや紙を四角に切り取って、建物や展示場に張り付ける手法をとりつづけている。そうすることによって、より広い空間を作品に取り込めるようになり、また建築そのものとも呼応しながら空間を構成することが可能になった。北陸、鯖江高校の校舎、教室や、尼崎、京都の個人宅にも彼の設置した四角いキャンバス片を見つけることができる。

今回の展示では、正方形を直線もしくは曲線状に並べるだけでなく、二枚の色の異なるキャンバス片を組み合わせるという初めての試みとなった。つまり、五センチ四方の同色(赤や青)のキャンバス片が、まず縦に等間隔に並んでおり、各々の周囲にもう一枚ずつが組み合わされている。計七本の垂直のラインは、壁を隔てて向かい合う線と呼応したり、あるいはまた展示室の天井の形と結びついており、理性的、かつ数学的な直線を形づくる。これに対して、その周囲に配された色の異なる四角片は、あるものは曲線を描き、あるものは不規則に並んで、情緒的、かつ有機的であると言える。彼は自らの作品を「目に見える音楽」と形容する。ち密に計算された彼の奏でる音楽は、繊細かつ微妙な音色を展示空間全体に静かに響かせている。

加須屋明子 (国立国際美術館勤務)

BT2000年7月号 展評掲載

会場風景
14 Colored Cotton Squares (each 5 x 5 cm)
各:¥400,000.
鯖江高校プロジェクト
関西ドイツ文化センター
アートと建築 Two Days Gallery+Open House、京都白洋舎ビル
住宅建築2000年7月号の掲載記事